占いでいう方位学では凶方位とされる方位があります。旅行や引っ越し等気をつけたいものです。すべての凶方位は年月日時で法則に則り書く方位を巡りますが、ここでは方位の象意のみの解説とさせていただきます。
- 気学でいう凶方位、悪方位とは何か?
- 五黄殺、本命殺等のそれぞれの意味、象意とは。
- それでも凶方位、悪方位に行かなければならないときは?
六大凶殺
方位にはいくつかの凶方位、悪方位が存在します。その中でも凶作用の強い6つの方位を以下で説明します。五黄殺、暗剣殺、本命殺、本命的殺、歳破、月破の6つがそれです。定位対中と小児殺を加えて八大凶殺という方もいますので、併せて解説していきましょう。
五黄殺 ごおうさつ
年盤・月盤・日盤において五黄が回座している方位を五黄殺といいます。五黄土星には「腐る、壊れる」という意味があり、五黄が回座している方位に行くと自滅して災いを招くことになるといわれています。五黄殺とは自分の欲が災いして災難を招く傾向があるといわれ、元はといえば自分が悪く、己の欲望が災いを招き自滅へと進んでいく傾向があります。自滅、盗難、災難、病気(特に内蔵系)、貧困、失敗、腐敗、破壊…、などいい意味がありません。
暗剣殺 あんけんさつ
年盤・月盤・日盤において五黄が回座している方位に対し反対側(180度)の方位、つまり五黄殺の反対側を暗剣殺と言います。暗剣殺は書いて漢字の字のごとく、突然暗闇から剣によって切られてしまう意味を含んでいて、五黄殺は自ら災難を招きますが、暗剣殺は予期しない災いを招く方位と言われています。気を付けていても偶発的な交通事故やケガなど、自分ではなく外部的要因の凶作用が働きます。突発的偶発的な災難、交通事故、怪我などが起きやすいといわれます。
本命殺 ほんめいさつ
年盤・月盤・日盤において自身の本命星が回座している方位を本命殺と言います。健康上に凶作用が現れやすいといえ、体力が弱まっているときにこの方位を犯すと病気を悪化させてしまうことがあります。
本命的殺 ほんめいてきさつ
年盤・月盤・日盤において自身の本命星が回座している方位に対して反対側(180度)の方位、本命殺の反対側を本命的殺、または単に的殺と言います。本命殺と同様に健康上に凶作用が働き、他にも錯覚や判断ミスを誘発させてしまう傾向があるといわれます。的殺=的を外す、自分が取った判断や行動にミスが出てしまい、それによって自分や周囲に悪影響を与えてしまう方位のようです。
歳破 さいは
年盤においてその年の十二支の反対側の方位を歳破と言います。仕事や人間関係、健康面など生活全般に離別や破れる象意が現れる方位。争いも起きやすくなります。「破れ」なので、切れる破れる壊れるという意味を含んでいるといわれます。
月破 げっぱ
月盤においてその月の十二支の反対側の方位。仕事や人間関係、健康面など生活全般に離別や破れる象意が現れる方位。争いも起きやすくなります。歳破同様に「破れ」なので、切れる破れる壊れるという意味を含んでいるといわれます。
以上、6個が六大凶殺となります。また、以下2つの凶方位を付け加えて八大凶殺とも言われています。
定位対中 じょういたいちゅう
九星が定位の方位と反対側に位置している方位で「破」と同じ作用があるとされています。但し、諸説はありますが、全ての九星で気を付ける必要ではなく、南に回座している一白水星の方位と北に回座している九紫火星の方位だけ注意が必要です。
小児殺 しょうにさつ
13歳くらいまでの子供にとっての「月盤」の凶方位になります。妊婦の場合も流産の可能性が高くなるなどの悪影響があるとも言われています。13歳くらいまでの子供がいる家族旅行の場合は絶対に気を付けるべき方位です。健康上に凶作用であるといわれています。
凶方位、悪方位に行かなければいけないときは
気学や方位学の解説書の中には、凶方位に対して恐ろしい解説を目にすることがたまにあります。
「この方位を取ると60年間凶作用が降りかかる」「不幸が続く」等、解説しているところもありますが、必要以上に恐れることはありません。確かに避けられる方位なら避けたいものですが、どうしても行かなければいけない時が起きてしまいます。また、過去を思い返して「あの時、五黄殺に行っていた」「修学旅行で小児殺を取っていた」等、過ぎた過去に気付く場合もあります。
その場合どうすればよいか、どう考えればよいか、凶方位を吉に返る「方違え」は有効か?、下記の記事に記していますので参考にしてください。
良いこともあれば悪いこともある
太陽が昇り明るくなれば必ず影ができるように、凶方位があれば吉方位もあります。それが自然というものです。凶方位も正しく恐れることにより、不幸のための不幸ではなく、自身を研ぐ試金石にもなります。どうとらえるか?によって幸不幸が分かれることは別の記事で記している通りです。
五黄殺、暗剣殺、本命殺、的殺、歳破、月破など簡単に解説してきました。「なんだ、正しく恐れればよいのね…」といって、どんどん五黄殺を取りましょう…、とはならないように。避けられるのなら避けたい方位には間違いありません。凶方位を取らざるを得ない仕方のない時は「前向きに」考える必要がありますが、自ら進んで取る方位ではないので六大(八大)凶殺には気を付けていきましょう。