石川県白山市にある神社。
主祭神は白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)=菊理媛尊(くくりひめのみこと・きくりひめのみこと)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉册尊(いざなみのみこと)の三柱。
白山比咩大神と菊理媛尊は同一神とされているが経緯は不明のようです。菊理媛尊とは、「日本書紀」の一部のみに書かれている神様。伊弉諾尊と伊弉册尊が黄泉比良坂(よもつひらさか=生者の住む現世と死者の住む他界(黄泉)との境目にあるとされる坂)で夫婦げんかした際に、菊理媛が一言申し上げたら喧嘩は収まり一緒に帰ったとされています。何を一言言ったのかは書かれておらず不明で、かつ菊理媛の登場はここだけしかないので、謎が多い女神でもあります。
ご縁を「くくる」という言葉から菊理媛(くくりひめ)と一説あり、前述の伊弉諾尊と伊弉册尊を仲直りさせたことから縁結びの神様としても広く知られていますが、古代から農作における水の恵みの神とか田んぼの神とも言われています。伊弉諾尊と伊弉册尊の仲を取り持つほどの神様なので本当の働きは想像をこえるものなのかもしれません。やはり「媛(ひめ)」は「秘め(ひめ)」た働きがありそうです。
崇神天皇の時代、前91年に本宮の北にある標高178mの舟岡山に神地を定めたのが創建と伝わり、古い歴史のある神域です。時代は下り717年に泰澄(たいちょう)が初めて白山に登拝し、翌年山頂に奥宮を祀ってから、白山信仰は急速に全国に広まっていったといわれています。
通称として「白山神社(はんさんじんじゃ)」、「白山(しらやま)さん」、「白山権現」、「加賀一の宮」、「白山本宮」」とも言われてもいます。
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白山比咩神社Gallery
2020年秋。