福岡県宗像市にある神社。
沖ノ島にある「沖津宮(おきつぐう)」、大島にある「中津宮(なかつぐう)」、田島にある「辺津宮(へつぐう)」。宗像大社とはこの三宮の総称です。
主祭神は下記のとおりです。
沖津宮(おきつぐう) ・・・ 田心姫神(たごりひめのかみ)
中津宮(なかつぐう) ・・・ 湍津姫神(たぎつひめのかみ)
辺津宮(へつぐう) ・・・ 市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉册尊 (いざなみのみこと)が、国造りを行い次々と淡路島、四国、隠岐の島、九州、壱岐島、対島、佐渡島、最後に本州を生み、その後に天照大神(あまてらすおおみかみ)と月読命(つきよみのみこと)、そして建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)が生まれます。
その後、気性の荒らい建速須佐之男命は数々の乱暴を働き、伊弉諾尊の怒りをかいます。そして姉でもある天照大神のいる高天原に行くと山川が響動し国土が皆震動したので、天照大神は建速須佐之男命が高天原を奪いに来たと思い、武装をして待ち受けたそうです。建速須佐之男命は身の潔白を証明するため、誓約(うけい)を申し出て、天の安河を挟んで誓約を行ったといわれています。
この際に、天照大神が建速須佐之男命の持っている十拳剣(とつかのつるぎ)を受け取って噛み砕き、吹き出した息の霧から三柱の女神(宗像三女神)が生まれたといい、天照大神の神勅により海北道中(玄界灘)に降臨し、宗像大社の沖津宮、中津宮、辺津宮、それぞれに祀られることになったという。
辺津宮
市杵島姫神が祭られ宗像市田島に鎮座。古代から朝鮮半島と大陸の政治、経済、文化の海上路になっており、古くから海上・交通安全の神として信仰されています。ちなみに交通安全として車に装着する交通安全のお守りは宗像大社が発祥らしい。
ここには宗像大神ご降臨の地と伝えられる「高宮祭場」がありますが、ここは神籠(ひもろぎ)・磐境(いわさか)というお祭りの原点を今に残す、全国でも数少ない古代祭場です。
中津宮
湍津姫神が祭られ宗像市大島に鎮座。辺津宮から沖へ約10kmにある大島に位置し船で渡って参拝となり、七夕伝説発祥の地ともいわれています。
沖津宮
田心姫神が祭られ玄界灘のほぼ真ん中に浮かぶ沖ノ島、本土からは60Km離れた島に鎮座。4〜9世紀にかけて、国家の安寧を願う国家的な祭祀が行われていた神域です。全島が国の天然記念物であり、国の史跡にもなっている貴重な島です。住人はなく、女人禁制、上陸時には海中での禊、一木一草一石たりとも持ち出すことができない掟などが今も厳重に守られている神聖な島です。沖ノ島は一般の立ち入りが禁止されており、神職以外は渡島できないようになっています。
「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群は2017年7月には世界文化遺産登録されています。
宗像大社(辺津宮)
2017年。観光客も少なく静かで自然が豊か、木々の緑が映え、木漏れ日が美しい時でした。あまりの清々しさに写真を撮ることも忘れがち。。。